地球のどこかにある基地で一同は何かを話し合っていた。
「あの女は一体何者なんだ?」

口を開いたのは幹部のハリケーンだった。

「むしろこっちが聞きたいんですがねえ、それがよくわからないんですよ。」
「私達を前にしても全然怯まなかったの。」
ボムとウィッチは言う。

そんな二人にハリケーンはこう言った。
「まっ、お前達が最初から本気出せば楽勝だったのにな。」
ハリケーンは嫌味半分な態度でおちょくる。

そんなハリケーンの態度に二人は怒りをにじませた。
「お前こそ敗北したくせに人のこと言うんじゃねえよ!」
「そうよ!幹部でありながら負けたくせによくそんなこと言えるわね!!」
二人はハリケーンに抗議する。

「貴様ら上司に向かってよくそんなこと言えるな!あの時奴を倒せてたら俺達は親分にどやされずに済んだのだぞ!!」
ハリケーンは怒りを顕にし、手からエネルギー弾を発した。

「上等だやってやろうじゃねえか!」
ボムとウィッチもエネルギー弾を発する。今まさに戦闘が始まろうとした時だった。

「何をやってんだお前ら!」
一人の男が制止に入った。

すると一同は男を見て固まった。
「申し訳ありません親分、たいへんお見苦しいところを。」
一同は親分である男に頭を下げた。

「分かればいいんだよ。あの女を調べてみたらサニーとかいって俺達地上げ屋を潰す気らしい。でもこのカラミティ様の手にかかれば手も足も出ないことだろう。」
親分ことカラミティは自慢げに言う。

「何はともあれあのサニーとやらを倒せば侵略はうまくいくのですね?」
「仲間もいるかもしれんから何とも言えないけど野望を達成するからには中途半端な真似はするなよ。」
「ハイッ。」
一同は気合を入れると基地を出た。

一方サニー達はマイケルのグループ会社が運営する遊園地に来ていた。
しかもマイケルの計いで彼女達4人の無料パスを用意していたのでサニー・ルージュはもちろんのことマイケル・フローラも思う存分遊園地を満喫していた。

しかしジェットコースター・メリーゴーランド・観覧車といった乗り物を次々と制覇し、次はどれに乗ろうか迷ってる時だった。

ドドドドドドド

突然エネルギー弾と共に地響きが起き、4人がその方向を見るとそこにはカラミティら地上げ屋の面々がいたのだった。

突然の地上げ屋に驚く一同。
するとサニーは彼らに詰め寄った。

「またお前達か!」
サニーは怒りをあらわにする。

しかし彼らは余裕の表情を見せた。
「残念だったな。今回は親分も一緒だから歯向かっても殺されるのは一緒だ。」
サニーは親分ことカラミティもいることに気付く。

「誰がなんと言おうとこの遊園地から買い取ってやろう。」
カラミティがそう言った時だった。

「ちょっと君達、勝手なことされたら困るよ!」
マイケルは彼らに詰め寄る。すると

「てめえここのオーナーか?」
ハリケーンはそう言うとマイケルに掴みかかった。そして

「邪魔はすっこんでろ!!」
マイケルはハリケーンに投げ飛ばされたのだった。

「マイケル!」
フローラはマイケルに駆け寄る。一方のサニーも彼らの横暴に怒り心頭だ。
「もういい加減に・・・」
サニーが言いかけた時だった。

「ならこうしてやる。」

ドドドドドドド

カラミティがそう言うと地上げ屋全員でエネルギー弾を発射し、遊具や乗り物を次々と破壊し始めた。あまりに残忍な行動に唖然とする中、マイケルはすぐさま救護班を呼び、怪我人の援護に当たった。

一方のサニーは怒りに震えながらマシンガンを構えた。
「・・・許さない・・・」
そしてマシンガンを発射しようとした時だった。

何やら彼らは妙な動きをしていた。そして

パチッ

彼らが指パッチンをすると突然大量の戦闘員が現れたのだ。
「俺達と戦いたけりゃこいつらを倒せ!」
カラミティの言葉通りサニーは戦闘員と戦い始めた。

サニーの猛攻で戦闘員は次々と倒されていくが、数が多くなかなか倒しきれない。

「これじゃキリがないわ。」
サニーはそう言うとマシンガンを構える。

そして

ドドドドドドドドドド

サニーは全方向に発射した。マシンガンを受けた戦闘員は一斉に倒されていった。

「ふぅ、これでやっと戦えるよ。」
ほっと一息着いた時だった。

「あれ、幹部達は?」
サニーが辺りを見回すと地上げ屋の面々はいつの間にか姿を消していた。それどころか・・・

「ルージュはどこ?どこなの?」
ルージュもいなくなっていて残ってるのはマイケルとフローラだけだった。サニーとフローラは思わず慌てるが、そんな中マイケルはあることに気づいた。

「大変だ、彼女が連れ去られている!」
何とルージュは地上げ屋に連れ去られてしまったのだ。

「そんな・・・ルージュ。」
サニーは思わず動揺する。そんな彼女をフローラが諭した。

「そんな顔しないで、サニーらしくないよ。あの時だって私を助けようと必死になって戦ってくれたじゃない。それに今度は私達がルージュを助ける番でしょ。そんなに沈まないで。」
「フローラ。」
フローラはサニーの頭を撫でた。

その頃マイケルは自家用の飛行船を出していた。
「これで行方を探ろう。」
一同が飛行船に乗り込むとそのまま飛び立った。

飛行船は順調に飛び続けるが、サニーには気がかりなことがあった。
「でもどうやって見つけ出すの?」
「操縦席に他の飛行船を感知するレーダーがあるからこれで探せるかも知れない。もし彼女が飛行船で連れ去られたならレーダーで見つけられる可能性が高いからだ。」
マイケルは答える。

しかしサニーは更に気になることがあった。
「でも飛行船じゃなかったらどうやって・・・」
「そんな時は下の映像をモニターに映せるからこれでどうにか探ろう。ズームも自在にできるし、レーダーと使い合わせれば見つけられるでしょう。」
マイケルはそう言いながら操縦機器を操作した。

それからしばらく立つが、一向に何も見つからない。
もうダメだろうかと諦めかけたその時だった。

「レーダーが反応してるぞ。」
マイケルの言葉に反応し、レーダーを見ると確かに飛行船を感知している。

そして、その飛行船を調べるとそれは地上げ屋の物だった。
「これでルージュを助けられるわ。」
サニーはマイケルを急かす。

「ちょっと待て、迂闊に近づいたらこっちがやられる危険性がある。」
マイケルは返り討ちに遭うのを懸念していた。

「じゃあどうすんの?」
「ひとまず相手の動きを見ないとわからないな。」

そんなやりとりしてる時だった。

ドオン ドオン

何と突然地上げ屋の飛行船がエネルギー弾を発射してきたのだ。
マイケルはすぐさま舵を切り、攻撃を避ける。

「何て奴だ、突然攻撃するなんて。」
「向こうにはルージュが乗ってるから反撃は無理ね。」
「奴らの船とは一定の距離を保ったほうが無難みたいだな。」
一同は一定の距離を保ちながら追うことにした・・・その時だった。

「急に速くなったぞ。」
突然地上げ屋の飛行船が速くなり、あっという間に見えなくなってしまった。
もちろんサニー達も一気に加速して後を追うが、なかなか追いつかない。

もう見つからないんだろうか。一同(特にサニー)に焦りが見え始めた時だった。

「飛行船が止まってるぞ。」
レーダーを見たマイケルは言う。

レーダーが感知した場所で地上に出るとそこは荒野の中に城が建っていてその前には地上げ屋の飛行船があった。

「きっとここだわ。」
一同は城に乗り込んだ。

ついに本拠地に乗り込んだ一同だったが、何かしら仕掛けがあることは容易に予想がつくので慎重に内部を進んだ。

そしてしばらく進むと扉があり、一同が扉を通ると大部屋に出た・・・その時だった。

「ここから先にはいかせねえ!!」

ドドオオオオオオン

一同の前にハリケーンら幹部三人が現れ、行く手を阻む。

「今度は仲間も一緒か?」
ボムは言う。

「ルージュはどこ?ルージュを返して!」
サニーはルージュを解放するよう三人に訴える。

しかし

「んなもん知らねえよ。そんなに返して欲しけりゃ親分の所まで行け。まあ俺らを倒せたらの話だけどな。」
三人はしらばっくれながら言うとサニー達に襲いかかった。

すかさず避けたサニーはハリケーンを捕まえるとボムとウィッチ目掛けて投げ飛ばした。
「うおりゃああああああああああああああ!!!!!」

さらに畳み掛けるようにマシンガンで追い込む。

(フローラから聞いたけど本当に強い・・・)
マイケルは驚きながら見た。

「やったか?」
マイケルとフローラは言う。

「調子に乗んなあああああああああああああああああああああ!!!!!」
ハリケーンの強烈なパンチがサニーを襲う。

ドゴォッ

「うああああああああああああああああああああああああ!!!」

ズドオオオオオオオオオン

強烈なパンチを食らったサニーは後ろの壁に激突した。

そして

「うおあああああああああああああああ!!!」
ボムとウィッチがエネルギー弾を連射して追い込みをかけた。

そこへマイケル&フローラ夫婦がマシンガンで応戦する。

「私はサニーに助けられた!」
「なら今度は俺達がサニーを守るんだああああああああああああああ!!」

「小賢しい真似をするなああああああああああああああああああああああああああああ!!!」

エネルギー弾とマシンガンの壮絶な撃ち合いが続いた。

激しい撃ち合いの中その横からハリケーンが現れ、両手いっぱいのエネルギー弾を出した。

そして

「全員皆殺しだああああああ!!!」

ドッゴオオオオオオオオオオン

ハリケーンはそう叫びながらエネルギー弾をぶつけた。攻撃を受けたサニー達は血を流して倒れていた。

「何だ?もう終わりか?チッ、かったりいな。」
ハリケーンは呆れながら言う。そんな彼はサニー達を埋葬するようボムとウィッチに命令した。

ボムとウィッチがサニー達に近づいた時だった。

「まだ終わっちゃ・・・いないよ・・・」
サニーはそう言うとゆっくりと起き上がってきた。サニーに続くようにマイケルとフローラもゆっくりと起き上がる。
そんな中サニーはマイケル夫妻に聞いた。

「いつの間にそんなに強くなったの?」

するとマイケルとフローラはこう答えた。

「結婚式でフローラが連れ去られた時君が命を掛けてまで友達を助けようとしてくれたのが嬉しかったんだ。」
「だからもしも今度サニーがピンチになった時助太刀に入れるようにあの後必死で修行を重ねてきたの。」

二人の言葉にサニーは嬉しくなった。

そこへ幹部らが近づき、ハリケーンが喋った。
「実にくだらん友情物語だな。だかそれも今日限りだ。」

ハリケーンはそう言うと三人揃って手を黒く光らせた。

「こっちも負けてはいられないよ。」
サニー達は再び立ち上がる。

そして戦闘が再開され、第二ラウンドが始まった。
互の拳がぶつかり合い、壮絶な殴り合いが始まった。

サニー達と幹部達は派手に殴りあいながらそれぞれの想いを叫ぶ。

「みんなで息を合わせたところで何も変わりゃしねえんだよおおおお!!!」
「例え一人一人の力は弱くても全員で息を合わせれば強大なものになるんだよおおおおお!!!」

そして幹部達は一斉にエネルギー弾を連射した。
「これでくたばれええええええええええええええええ!!!!!!」

サニー達もマシンガンで応戦する。
「はああああああああああああああああっ!!!!!!」

ドドドドドドドドドドドドドドドド

再び壮絶な撃ち合いが展開された。
しかし体力を消耗してきたのか幹部達の勢いが徐々に弱まってきた。

そして

「とっておきの飛び道具だ。」
マイケルはそう言うと錠剤のような物を出し、三人で飲んだ。

するとサニー達の手が白く光ったのだ。

「今だ。」
マイケルの合図でサニー達は手から白いエネルギー弾を発射した。
攻撃は幹部達に命中し、幹部達は次々と倒れた。

そして

遂に幹部達は戦闘不能に追い込まれたのだった。
サニー達は幹部達を倒すことに成功するとすぐさまカラミティの元へ進みだした。

そんな中サニーは密かに気になってたことがあった。
「さっきの錠剤みたいなのって何?」

するとマイケルはこう答えた。
「俺の会社で開発した薬で超人的な能力を引き出すことができるんだ。但し、効き目には時間制限があるからある程度経つと効果は切れちゃうんだけどね。でもまさか地上げ屋に悪用されてしまうなんて思ってもいなかったよ。」

マイケルの言葉にサニーは目を丸くした。
「えっ?じゃあ地上げ屋のあのパワーは?」

「俺の会社を調べると言って薬を悪用した挙げ句にパワーアップの道具に使われてしまったんだ。これ以上奴に好き勝手されると地球は奴の手に落ちてしまうからそうなる前に何とか潰さなくては。」
マイケルは苦悩しながら言った。

一方カラミティのいる大部屋には彼と縛られたルージュがいた。
「フンッ、奴らがここまで来るとは思うまい。」
カラミティがそう言った時だった。

「もう逃がさないわよ!」
大部屋に三人が入ってくる。それはサニー達だった。

「サニー。それにみんな・・・」
ルージュは微笑んだ。

サニーはルージュを解放すると彼女を安全な場所へ避難させる。

そして

「絶対に負けないんだからね!」
サニーはカラミティに啖呵を切った。

「フンッ、この俺に挑んでくるとは。負けると知りながら威勢だけはいいもんだな。」
カラミティは余裕の態度で言う。

「あなたこそ人の薬を盗んで強くなるなんて恥ずかしくないの?」
サニーは言う。

するとカラミティは思わぬ言葉を口にした。
「俺は既に十分強くなってるからこれ以上パワーアップする必要はなかった。けどさらに強くなるべく俺はあの薬を盗んだんだ。おかげで今の俺はもう不死身だから俺を倒すことは絶対無理だ。それでもやり合うか?」
カラミティはそう言うと拳を黒く光らせた。

そして

「はっ!」

ズドオオオオオオオオオオオン

黒く光った拳からは凄まじい威力のエネルギー弾が発射された。
サニー達はすぐ避けたが、後ろの壁に直撃すると勢いよく爆発して大きい穴が開いた。

「ならこっちも行くわよ!」
サニーはそう言うと手を白く光らせ、カラミティに向かった。

そして

「うおりゃああああああああああ!!」

ドッゴオオオオオオオオオン

サニーの強烈な一撃でカラミティはその場に倒れた。

「意外とあっさりね。」
「そうみたいだな。」
フローラとマイケルは言う。

しかしその直後、カラミティの方から黒い衝撃波が飛んできた。

「皆避けて!」
サニーの合図で一斉に避ける。

そして

ドドオオオオオオオオオオオオン

壁にぶつかった衝撃波は凄まじい爆発を起こして消えた。

「なんて威力なの?」
サニーは驚く。

そこへカラミティが口を開いた。
「俺を倒すことは出来ないと言ったのが分からないのか?俺はあの薬を元にさらに強力な薬を開発したんだ。この二つの薬を併用すればもう何も怖くないし俺を倒すこともできない。だから俺と戦うなんぞ無駄なんだよおおおおおおおお!!!」

カラミティはそう言うとエネルギー弾を連射した。

「これじゃ近づくこともできないわ。」
サニーは苦悩した。

「でもここでとどまってちゃ何も変わらない。」
サニーはそう言うとカラミティに立ち向かった。

マイケルとフローラもサニーに続き、一斉にカラミティに攻撃を仕掛けた。

「はあっ、だだだだだだだだ!!!」
三人の猛攻でカラミティは少しずつ追い込まれてゆく。

そして

「おららららららららら!!!」
一斉に発射したエネルギー弾はより威力を増していた。

畳み掛けるように一斉にマシンガンを発射し、トドメを刺す。
しかしそれでもカラミティは余裕の表情を変えなかった。

「全員まとめてぶっ殺してやるよ!!」

ドゴォッ

カラミティは三人を殴り飛ばし、反撃する。
攻撃を受けた三人はそのまま後方の壁に激突した。

そして

「これでおしまいだああああああああ!!!」
エネルギー弾と衝撃波を同時に連射してトドメを刺した。

「サニー、みんな!」
ルージュは三人の元へ駆け寄るが、攻撃を受けた三人は全身から血を流しながら倒れたのだった。
「ふっ、遂にくたばったか。」
カラミティは倒れた三人を見て言った。

「あいつらもくたばったことだし、いよいよ地球を乗っ取る日も近いな。我が地球は我々のものとなるのだあああああああ!!」
自信満々に豪語するカラミティ、しかしその時だった。

「地球を乗っ取って何をするというの?そんなに自分が支配して何がしたいっていうの?」
少しずつ起き上がりながらサニーはカラミティに問いかける。

「俺はこの或星の支配者になって俺達の物にしてえんだ。」
カラミティはその全てを話した。

一昔前のどこかに研究所のような建物があった。
そこには日々研究・開発に没頭する中年の男性が生活していてこの日も何かを開発していた。

彼の名はジャック、一見すると普通の発明家のようだが、彼には別の一面があった。

「今度の発明は飛びっきりおもろいもん作ったりゃあ。」

そう、実は彼の正体はマッドサイエンティストで珍妙な発明をしては度々騒動を巻き起こしていたのだ。

そんなある日、ジャックは4体の人造人間を開発することに成功する。
「これだけ作りゃ十分護衛できるがや。」
ジャックはそう思った。

意気揚々にジャックは4体の人造人間を起動し、彼らに命令する。
「俺を護衛しやぁ。」

しかし何故か彼らは反応しない。
「どこかに不具合でもあるがや?」
ジャックは彼らを調べたが、どこにも異常はなかった。

「俺を護衛しやぁ!」
ジャックはもう一度命令をする。

ズドォン

「ななななんじゃこりゃあ?」

何と彼らは命令に反してエネルギー弾を発射してきたのだ。
身の危険を感じたジャックはすぐに彼らを停止させ、エネルギー弾を出す機能を消去すると彼らを裏部屋に封印した。

「ふぅ、危うく殺されるとこだったがや。」

それからは研究や発明を繰り返しながらも平穏な日々を送っていた。

しかし数年後、新たな発明をしようと開発の準備をしている時だった。

ドンッ

突然裏部屋の方から物音がしたので振り返ってみるとそこにはあの彼らがいたのだった。
彼らはジャックを見るとそのうちの一体はこう言った。

「てめえ、よくも俺達を封印してくれたな!」
彼らの言葉にジャックは唖然とした。

しかしジャックは怯まない。
「生みの親に背いたくせに反抗するたあとんだ戯け者だな!」
ジャックは強い口調で言う。

しかしジャックの一喝が彼らを刺激したらしく彼らはオーバーヒートしかけていた。

そして

「くたばれええええええええ!!!」

彼らはそう言うと一斉にジャックを攻撃した。
集団でリンチにかけられるともはや手も足も出ない。

「俺達を下僕のように扱いやがって!!」
どうやら彼らは野心家としての性格に芽生えたらしく下僕として扱われることに反発していたようだ。

そして、そのうちの一体はもう出せないはずのエネルギー弾を出したのだった。

「そんなバカな・・・一体だけデータ消去忘れてたんだ・・・」
ジャックは思わぬ失態を悔やんだ。

そんなジャックの元にエネルギー弾が迫る。

そして

ドッゴオオオオオオオオオオオオン

人造人間が発したエネルギー弾は生みの親であるジャックに直撃し、そのまま殺されてしまったのだった。
ジャックを殺した個体は自らカラミティと名乗り、男形にはそれぞれハリケーン、ボムと、女形にはウィッチと名づけ、地上げ屋は結成されたのだ。

カラミティは自らのデータを元に薬を開発し、ハリケーン達に投与すると一同は同等のパワーを手に入れ、研究所を出た。
一同は次々と攻め落としていき、遂にあの街に到達した。

そんなある日、一同はとある大企業を訪れた。

「この会社には俺らの能力と似たような薬を開発してるらしいぞ。」
カラミティは言う。

そして一同はその会社に訪れ、社長と出会う。

実はその会社こそがマイケルの会社で一同はマイケルにあの薬の技術提供を持ちかける。

「よろしいですよ。」
何とマイケルは技術提供を承諾したのだ。

そしてカラミティはあの薬を元に新薬を開発し、一同で投与した。
「これでパワーは二倍だ。」
一同は不敵な笑みを浮かべた。

しかしこれだけでは終わらなかった。
カラミティはアジトの自室に戻ると幹部達には内緒でさらに強力な薬を開発し、自らに投与した。
「これでハリケーンらに何かあっても俺の力で切り抜けられるぞ。」
カラミティは自信にあふれていた。

「そんなわけで俺はいずれお前らを倒してこの国、そしてこの星を頂くってことだ。」
カラミティの話にサニーは彼らが人造人間だった事に驚くと同時に激しい怒りに満ちていたのだった。

サニーはマシンガンを構えながらこう言った。
「生みの親を殺して地球を乗っ取る?そのために人を騙して強くなる?そんなのおかしいでしょ!」

「何がおかしいって?なんもおかしくねえだろ!俺たちゃ地上げ屋なんだからどうやろうと勝手だろ!」
サニーの言葉にカラミティは反論するとエネルギー弾を発射した。

すかさずサニーは避けると自らもエネルギー弾を発射し、反撃する。
マイケルとフローラも彼女に続いた。

サニー達は必死で攻撃を仕掛けるが、カラミティは余裕の表情を崩さない。

「その程度の攻撃なんぞ痛くも痒くもないわあああああああああ!!!」
カラミティはサニー達を掴むと一斉に投げ飛ばした。

投げ飛ばされたサニー達はすぐに体勢を立て直して反撃を仕掛ける。

「たあっ」
サニーの廻し蹴りがカラミティの頭部に直撃した。

カラミティは一瞬怯みながらも反撃しようとするが、それをサニーが遮り、更に三人で囲った。

そして

サニー達は一斉にエネルギー弾を発射した。

一瞬の隙を突かれたカラミティは全方向から集中攻撃を受けた。
これで大ダメージを食らわせられたように見えたが、それでもほとんど変わらなかった。

「嘘でしょ?」
「あれだけやってもまだ・・・」
サニー達は驚く。

そんな中カラミティは口を開いた。
「これだけ言ってもまだ分からないようだな。」
カラミティはそう言うと巨大なエネルギー弾を作り出す。
その時サニーはハリケーンとの戦いが頭をよぎったのだった。

そして

「これで終わりにしてやる!はっ!!」

ドドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン

カラミティはそう言うと巨大なエネルギー弾を投げた。幸いサニー達は避け切ったものの後方の壁は大破した。

「なんて強さなの?」
サニーはただ驚くしかなかった。

「これで分かっただろ?俺は相手の攻撃を記録化して吸収し、それを俺の力に変えてるんだよ。攻撃を受ければ受けるほど俺はどんどんパワーアップするってことだ。俺用に開発した薬の効果がある以上俺は不死身だ。」

カラミティの言葉にサニー達は唖然としたのだった。

「一体どうすれば・・・」
サニーは苦悩する。そんなサニーにマイケルがあることを提案した。

「奴を超える威力を引き出したら勝てるんじゃないか?」
マイケルの言葉にサニーは目を丸くした。

「そういえば私達よりも強い威力を持ってるわね。」
「奴を超える力を引き出せるかどうか一か八か賭けよう。」

サニー達はマイケルの提案を受け入れた。

そんな中カラミティは再び巨大なエネルギー弾を作り出した。
「フンッ、それで勝てるつもりか。」
カラミティは自信有り気な表情を浮かべる。そんな彼の前にサニー達は同じように巨大なエネルギー弾を作り出した。

そして

「はあっ!」
カラミティはエネルギー弾を投げた。サニー達も同じようにエネルギー弾を投げ、互いのエネルギー弾が押し合う。

「みんなで力を合わせようが無駄だ無駄ああ!!」

「そんなのわからないでしょ?」
「俺達は絶対」
「カラミティを」

「倒すんだああああああああ!!!!!」
サニー達は限界まで力を引き出し、エネルギー弾を目一杯投げつけた。

「はああああああああああああっ!!!!!」

ドドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン

サニー達が投げた巨大なエネルギー弾はカラミティを巻き込んで凄まじい爆発を起こした。
爆発の巻き添えになったカラミティはその場に横たわり、遂にカラミティを倒したかに見えた。

しかしその直後だった。

「とうとう俺を本気にさせたな。」
なんとカラミティはまたしても起き上がってきたのだ。サニー達は最早唖然とするしかなかった。

カラミティは起き上がると指パッチンをする。
するとそこには倒されたはずのハリケーンら幹部達が現れた。

(今度は総攻撃を仕掛けてくるんじゃないだろうか?)
サニー達は一瞬そんなことが頭をよぎった。

しかしその直後、ハリケーン達はカラミティの元に集まった。
幹部達がカラミティを囲うと白い光に包まれる。

そして

「うあああああああああ!」

唸り声とともに光が一回り大きくなり、消えるとそこには一回り大きくなったカラミティがいた。

「一体何が起きたっていうの?」
サニーは何が起きたのかよくわからなかった。

「奴は幹部達と合体して吸収したんだ。」
マイケルは言う。

そんなサニー達を前にカラミティは右手を開いた。

「フッ」

ドドオオオオオオオン

カラミティはほくそ笑むと手から破壊光線を発射した。
サニー達は即座に避けたが、その威力は凄まじいものだった。

すると今度はカラミティの周りに黒くて丸い物体が大量に現れた。

「伏せろ!」
マイケルは叫ぶ。

そしてカラミティはその黒い物体を一斉に飛ばすと一斉に爆発した。

「なんて威力なの?」
サニーは驚くしかなかった。

その後もカラミティは大量の爆弾を出現させ、次々と飛ばす。
サニー達は一斉にエネルギー弾を発射して攻撃を防いだ。

爆弾が防がれると今度は左手を開くカラミティ。その瞬間サニー達は磁石のごとく壁に吸い寄せられ、激突した。

「なんて威力だ。」
「これじゃ動けないよ。」

サニー達は身動きを封じられてしまう。
そこに畳み掛けるように今度は右手を開く。

そして

ズドオオオオオオオオオン

右手から放たれた破壊光線が命中し、サニー達はその場に倒れた。

「ダメだ、強すぎる。」
サニー達は思わず本音を漏らす。

ルージュはそんなサニー達を諭した。
「諦めちゃダメよ。私が地上げ屋に捕まった時必死になって助けに来てくれたこと凄く嬉しかった。だから最後まで諦めないで。」

ルージュの言葉を聞いたサニーは思わず嬉しくなった。
カラミティを倒せる方法はきっとある。サニー達はそれを信じ、再び立ち上がると手を光らせた。
「次は私達の番よ。」
サニー達は一斉に反撃に出た。

攻撃に攻撃を重ねるもカラミティは殆どダメージを受けない。それどころか余裕の表情も何一つ変えなかった。

「皆殺しだ。」

カラミティはそう言うとサニー達を勢いよく蹴飛ばした。蹴飛ばされたサニー達は壁に激突した。

再び体勢を立て直し、手を光らせるサニー達
「絶対に諦めない!」
巨大なエネルギー弾を生成し、一斉にカラミティに投げつけた。

エネルギー弾はカラミティに命中したが、それでも倒れない。
「温い、温いわあああああああああああ!!!」
カラミティはエネルギー弾と破壊光線の二刀流で反撃した。サニー達も次々とエネルギー弾で反撃し、壮絶な撃ち合いが繰り広げられた。

「これでトドメよ!」
サニー達は巨大なエネルギー弾を次々と投げつけ、追い込みをかける。一通り攻撃を終えるとサニー達を一気に疲労が襲った。
「はぁ・・・はぁ・・・もう・・・疲れた・・・」

ところがカラミティはそれでも衰えておらずサニー達を勢いよく殴り飛ばした。
「もういい加減諦めたらどうだ。これ以上戦えないし、潔く退散するんだな!」
カラミティはサニー達を諦めさせようとした。

それでもサニー達はエネルギー弾を発射しようとした

しかし

「あれ?何で出ないの?」
サニーは驚く。そんなサニーにマイケルが口を開いた。

「薬の効果が切れてしまったんだ。」
サニー達は薬の効果が切れてしまい、エネルギー弾を出せなくなってしまったのだ。

「どうやら勝負は見えたようだな。」
カラミティはトドメを刺そうとする。

そんな中マイケルは何かを思いついた。
「薬ならまだある。しかもそれで更なるパワーアップができる方法があるぞ。」
マイケルはそう言うと薬を出し、一同で飲んだ。

「それでこれからどうするの?」
サニーは言う。

「こうすれば更なる力を引き出せるんだ。」
マイケルはそう言うとあることを始めた。

マイケルは薬を飲んだのを確認するとフローラの横に出る。
「では始めるぞ。」
マイケルはそう言うと驚きの行動に出た。

「てってってってっ115系、てってってってっ115系」
何とマイケルはそう言いながらフローラの頭と顎をリズミカルに両手で挟んだのだった。妙な光景にサニーは唖然とした。

サニーが唖然とする中フローラに変化が出てきた。

「なんだか凄い力が湧いてきたわ。」
フローラの台詞からサニーは本物だと実感した。

そして、フローラが終わるとサニーも同じようにパワーアップしたのだった。しかしサニーにはひとつ気になることがあった。
「マイケルさんはどうするの?」

「俺のはフローラにやってもらうよ。自分でもできないことはないけど自分でやるよりも誰かにやってもらったほうが効果が出やすいんだ。」
マイケルは言う。

サニー達はパワーアップすると一斉に反撃に出た。

「たあっ」

サニーはカラミティにパンチをする。
するとカラミティは一気に後ろへ吹き飛ばされた。

マイケルとフローラも加勢し、三人でエネルギー弾を発射した。今までより格段に威力を増したエネルギー弾は次第にカラミティを追い込んでゆく。

一方のカラミティも負けじと破壊光線と衝撃波の二刀流で反撃するが、サニーはそれを一瞬でかき消した。

「なぜだ?なぜ攻撃が効かない・・・」
カラミティは一瞬固まった。

「私達のパワーアップが分からないようね。」
サニーはそう言うとカラミティを持ち上げた。カラミティはサニーの怪力に言葉が出ない。

そして

「はあっ」

サニーはカラミティを勢いよく投げつけ、カラミティは激突する直前に体勢を立て直し反撃した。

「調子に乗るなああああああああああああ!!!!!」
エネルギー弾を発射するが、サニーにかき消される。
サニーがカラミティのエネルギー弾をかき消してる間にマイケルとフローラがエネルギー弾で攻撃した。

次第に劣勢になるカラミティだが、密かに気力を貯めていたようで

「これでおしまいだああああああああ!!!」
カラミティはめいっぱいの力を込めて破壊光線を放出した。

「命中すれば即死、避ければ全壊で生き埋め、どっちにしても死ぬ運命だ。さあどうする?」

カラミティはサニー達を煽る。

サニー達は迫り来る破壊光線をエネルギー弾で押し切ろうとする。そんな彼女達を嘲笑うカラミティ。
「フンッ、無駄な抵抗を。どの道死ぬんだから大人しくしてりゃいいものを何考えてんだか!」
めいっぱいの威力でサニー達を倒そうとするが、次第に追い込まれてゆく。

そして

「これで終わりよ!」
サニー達はエネルギー弾をエネルギー砲に変え、カラミティに命中する。
攻撃を受けたカラミティは遂に倒れた。

「やった・・・今度こそ倒したのね。」
サニー達は歓喜に溢れていた。

しかしその時思いもしない事態が起こった。

「爆発だ・・・」
サニー達は声のするほうを見る。それを見たサニー達は唖然とした。

「嘘でしょ?」
何とカラミティはそれでもまた起き上がってきたのだ。カラミティはサニー達に衝撃的なことを言った。

「自爆してやる。自爆すれば全員木っ端微塵だ。」
カラミティの言葉にサニー達は絶望を感じたのだった。

「木っ端微塵だ。」
カラミティの自爆宣言にサニーは表情をこわばらせながらも手を光らせた。

「なら爆発する前に倒してやるよ!」
サニーはエネルギー弾を発射しようとするが、カラミティが遮る。

「言っとくけど攻撃してもどの道自爆の巻き添え喰らうから無駄だ無駄。ついでに爆発すればアジトもろとも木っ端微塵だ。」
カラミティは自信有りげに言った。

カラミティの言葉に言葉も出ないサニー。

「とにかく逃げるしかないわね。」
サニーの言葉で一同は脱出を始めた。

出口目指して進むサニー達だったが、途中で壁が青色と赤色の二つの分岐点に出た。

「これどっち行けばいいの?」
分岐路に困惑するサニー。

「多分青のはずだ。」
マイケルは言う。そんな彼にサニーは疑問をぶつけた。

「どうして?」
「事前に会社の方で調べておいたんだ。」

そんな会話をしながら青の通路へ進んだ。

通路を進むと広いホールに出た。ホールの真ん中には螺旋階段があり、一同がそこへ進もうとした時だった。

「何あれ?」
フローラは何かに囲まれていることに気づく。

サニーとマイケルが周囲を見渡すとそれは遊園地の時の戦闘員の群衆だった。サニー達は手を光らせると一瞬で戦闘員を倒した。

サニー達は再び階段を降りようとするが、再び影が迫ってきた。
また戦闘員が現れたのである。

「これじゃキリがないわ。」
サニーはそう言いながら戦闘員を一掃した。

しかし

「うそ・・・」
倒された戦闘員は再び起き上がってきたのだ。

サニー達はエネルギー弾で攻撃を続けるが、何度倒されても復活してくるのであった。

「こうなったら」
そう言うとサニー達は巨大なエネルギー弾を作り出して攻撃した。攻撃を受けた戦闘員は全員倒された。
しかしそんなサニー達の前に恐るべき相手がいたのだった。

「なぜここに?」
倒れた戦闘員の前にはカラミティがいたのだ。驚くサニー達にカラミティはこう言った。

「自爆に巻き添え食らわせるべく追ってきたんだよ。」
カラミティの目的を聞いたサニー達はすぐに階段を下りた。しかしカラミティは容赦なく攻撃を続け、階段は崩落、サニー達は下のホールに落下した。

出口を探し続けるサニー達だが、出口はおろか周囲には通路すらなかった。
「どうすんのこれ。」
ルージュは慌てふためく。

そんなサニー達の前にカラミティが迫ってきた。
「残念だったな。こっちはホールがあるだけだから出口探しても見つかんないよお。ついでに赤の通路たどっても同じだ。」
カラミティは手を光らせながら言う。

「そんな。出口はこっちにあるってこと事前に調べたのにどうなってんだ!」
マイケルはカラミティに反論した。

「残念だったな。ここから出られないよう細工した以上もうここからは出られないぜ。そんなことでお前らにはくたばってもらうよ。」
カラミティはそう言うと破壊光線で攻撃した。

カラミティの攻撃を避けるサニー達。本来なら反撃したいところだが、自爆されては反撃ができない。
一同は攻撃を避けるしかなかった。

「どうした?攻撃できねえのか!攻撃したら自爆だけどな。」
カラミティは攻撃できないサニー達に挑発をかけるが、サニー達は怒りをこらえながら避け続けた。カラミティの攻撃が続く中、少しずつ壁が壊れていった。

やがて壁の一部が壊れ、中からは階段が現れた。それを見たサニー達はすぐさま階段へと向かった。

「しまった、くそ!」
カラミティはサニー達の後を負った。

階段を下り、通路を進むサニー達、それを追うカラミティ。そんなカラミティは無数の爆弾を出現させると彼女達に向けて飛ばした。
サニーは即座に気づき、エネルギー弾でガードした。

追いつかれる前に逃げ切ろうと出口を急ぐが、カラミティはこれを見て瞬間移動し、サニー達の前に立ちはだかった。

「これでもくらえ!」
カラミティは衝撃波を放ち、サニー達を妨害する。
そんな彼女達はエネルギー弾やエネルギー砲を駆使して攻撃を防いだ。ところがエネルギー弾の一部がカラミティに直撃してしまう。サニー達は死を覚悟した。

しかし攻撃を受けたカラミティは何も起きなかった。

「爆発しない・・・」
「不発か?」

不思議に思うサニー達にカラミティはこう言った。

「バーカめ!攻撃で自爆とかそんなの嘘に決まってるじゃねえか!おかげで俺は反撃されずに済んだぜ!!」
攻撃を受けても自爆するというのは反撃できないようにするための真っ赤な嘘で、カラミティは勝ち逃げするための秘策として考えていたのだった。もちろんそれを知ったサニー達は怒りの猛攻を加え、先を急いだ。

一方攻撃を受けたカラミティも黙っていなかった。
「後で覚えてろ!」
サニー達への強い怒りを見せつつ何処からか取り出したオイルを大量に飲み、密かにパワーアップを遂げていたのだった。

出口を目指し、急ぐサニー達だが、サニーは密かに気になってることがあった。
「そういえば初めて奴の手下と戦った時撤収する時に瞬間移動してるの見たけど同じ薬を飲んでる私達もできるんじゃないの?」

そんなサニーの疑問にマイケルはこう返した。
「出来たらいいんだけど出来ないんだ。瞬間移動の能力は奴らに組み込まれてるプログラムらしいから。」

先を急ぐサニー達、すると遂に正面玄関に到達し、出口が見えてきた。
「やった、遂に出られたのね。」
サニー達は歓喜に沸く。しかしその直後だった。

「残念だったな。」
何と目の前にカラミティが瞬間移動してきたのだ。

カラミティのしぶとさにサニーは半ば呆れ気味だった。
「もうこれ以上邪魔しないで!」
サニーはそう言うと手を光らせ、エネルギー弾を発射した。

攻撃は効いてるかに見えたが、カラミティは全く動じてなかった。

「さっきのお返しだ!」
カラミティはサニーに強烈なパンチをかます。その威力は非常に高くなっていてなすすべもなく壁に叩きつけられた。

「さっきよりも強くなってる?」
ルージュはカラミティの戦闘力が大幅に上がってることに気づく。

「次は貴様らだ。死ねええええええ!!!」
カラミティは破壊光線を撃つ。一同は避けたもののその威力は格段に上がっており、後ろの壁が全壊した。

そんなカラミティの前にサニーは果敢にも立ちはだかった。
「これ以上仲間には手を出さないで!」

サニーは巨大なエネルギー弾を作り出すとマイケル&フローラも続き、一斉にカラミティにぶつけた。
しかしそれでもカラミティはダメージを受けず、満面の笑みを浮かべた。

「皆殺しだ!」
カラミティはそう言うとサニー達に突進しようとする。サニー達はなんとか避けたが、あることに気づく。

「なんか様子が変じゃない?」
フローラは言う。それにマイケルとサニーが反応した。
「確かにそんな気がするな。」
「理性を失って殺戮マシーンのようになってるわね。」

そんな中カラミティはエネルギー弾と破壊光線を連続で発射してきた。しかもサニー達にだけでなく壁の方にも向けて撃ち続けていたのだ。

「ここは危ないね。このまま戦い続けたら私達がやられてしまうわ。」
サニー達は攻撃を避けながら外に出ると飛行船に逃げ込む。マイケルはすぐさま飛行船を飛ばしてアジトから離れた。

多分これでもう追ってこないだろう、サニー達はそう考えた。
しかし後ろからはカラミティが乗った飛行船が後を追ってきたのだった。

カラミティからなんとか逃げようとするが、カラミティの飛行船からはエネルギー弾が発射されてきた。なんとか逃げたいところだが、逃げようにもアジトから離れすぎると市街地に入ってしまうのでなるべくアジトの周辺を周回するようにした。
そしてマイケルはエネルギー弾を操縦して反撃をするが、カラミティの船はすばしっこくなかなか当たらない。もちろんカラミティもただ攻撃されるだけでは黙っておらず、サニー達の前に現れると反撃に出た。やがて船同士のエネルギー弾の撃ち合いになり、ぶつかったエネルギー弾は爆発を起こした。

爆発で双方とも一時的に怯んだが、マイケルは間髪入れることなくエネルギー弾を発射し続けた。するとカラミティの船は徐々に動きが鈍くなり、下降していった。

そして

ドドオオオオオオオオオオオオオオオオン

カラミティの船はアジトに墜落すると大爆発を起こした。こうして地上げ屋は跡形もなく消滅し、彼らに奪われた街も元の住人の手に戻ってきたようだ。

終わり

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